外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ

目次

1.機能概要
2.導入手順
3.計算方法
　 3-1.計算パターン
　 3-2.前提条件


1.機能概要

消費税区分が「外税」かつ、各種割引の消費税計算区分にて「消費税計算後、割引」を選択している場合の割引時の税計算処理方法を変更します。
「適格請求書等保存方式」を利用していない場合は、送料消費税区分と 手数料消費税区分を「外税」に設定してください。

変更対象となる設定は以下の通りです。
・「ポイント利用時消費税計算区分」にて「消費税計算後、ポイント分割引」を選択している場合
・「クーポン割引時消費税計算区分」にて「消費税計算後、クーポン割引」を選択している場合
・「まとめ買い割引時消費税計算区分」にて「消費税計算後、まとめ買い割引」を選択している場合
・「セールスキャンペーン割引時消費税計算区分」にて「消費税計算後、キャンペーン割引」を選択している場合


「変更しない」を選択すると、割引反映前の税抜価格に消費税率を乗算して税額を算出します。

具体的な算出方法は 税抜金額 × 消費税率 = 税額 です。

例）
商品税抜価格：1,000円
割引額：100円
消費税率：10%

1,000円 × 0.1 = 100円


「変更する」を選択すると、割引反映前の税込価格より割引額を差し引いた金額を元に税額を算出します。

具体的な算出方法は (税込金額 - 割引額) / （1 + 消費税率） × 消費税率 = 税額 です。

例）
商品税込価格：1,100円
割引額：100円
消費税率：10%
消費税額計算方法：切り捨て

(1,100円 - 100円) / (1 + 0.1) × 0.1 = 90円


ご留意事項

・初期値は「変更する」です。
　※2023年7月4日以前に構築された店舗様の初期値は、従来の挙動である「変更しない」です。

・本設定の切り替えをご希望の場合、弊社サポート窓口までご連絡ください。

・店舗様ごとのカスタマイズ内容や利用オプションとの併用可否については、導入時に影響調査が必要です。



2.導入手順

本設定を「利用する」に設定する場合の、導入手順をご紹介します。
2～6の手順については、デモ環境で実施した後、本番環境にて実施してください。

1.弊社への申し込み
2.【適格請求書等保存方式を利用していない場合】送料消費税区分、手数料消費税区分を「外税」に変更
3.【適格請求書等保存方式を利用していない場合】各種税額の計算区分を「合計から算出（加算）」に変更
4.初期設定「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」を「変更する」に設定
5.利用する割引の「割引時消費税計算区分」を「消費税計算後、割引」「割引後、税計算」のどちらかに統一
6.注文情報確認ページ（cart_confirm.xhtml）のテンプレートを修正


1.弊社への申し込み

本設定を「変更する」に切り替える場合、弊社担当営業またはサポート窓口までご連絡ください。
あわせて、影響調査を実施します。


2.【適格請求書等保存方式を利用していない場合】送料消費税区分、手数料消費税区分を「外税」に変更

消費税区分と合わせて、以下を「外税」に設定してください。

・送料消費税区分
・手数料消費税区分


3.【適格請求書等保存方式を利用していない場合】各種税額の計算区分を「合計から算出（加算）」に変更

下記の各種税額の計算区分を「合計から算出（加算）」する設定に変更してください。

・消費税額計算区分：（税区分毎の）合計に消費税額を加算
・送料消費税額計算区分：小計と送料の合計から消費税を算出
・手数料消費税額計算区分：小計と手数料の合計から消費税を算出


4.初期設定「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」を「変更する」に設定

弊社にて、初期設定「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」を「変更する」に切り替えます。


5.利用する割引の「割引時消費税計算区分」を「消費税計算後、割引」「割引後、税計算」のどちらかに統一

下記の各種割引時消費税計算区分を「消費税計算後、割引」「割引後、税計算」のどちらかに統一してください。

・ポイント利用時消費税計算区分
・クーポン割引時消費税計算区分
・まとめ買い割引時消費税計算区分
・セールスキャンペーン割引時消費税計算区分

割引ごとに異なる設定値を選択した場合は、エラーになります。


6.注文情報確認ページ（cart_confirm.xhtml）のテンプレートを修正

必要に応じて、「内消費税」を記載してください。

		
<div class="totalpricebox">
 <h3>合計</h3>
 <p class="price"><span m:id='TOTAL_GOKEI_HERE'>0,000円</span></p>
</div>
<div m:id='common.IF_SOTOZEI' class="box">
 <h3>内消費税</h3>
 <p class="price"><span m:id='TOTAL_TAX_HERE'>000円</span></p>
</div>


3.計算方法

ここではクーポンを使用した例を紹介します。
下記設定の組み合わせにより、合計金額、税額の算出方法が異なります。

・初期設定：外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ
・金額設定：クーポン割引時消費税計算区分（消費税計算後、クーポン割引 / クーポン割引後、消費税計算）
・金額設定：消費税区分（外税 / 内税）

計算方法に関して、区分による違いはございません。

■区分
・ポイント利用時消費税計算区分
・クーポン割引時消費税計算区分
・まとめ買い割引時消費税計算区分
・セールスキャンペーン割引時消費税計算区分


3-1.計算パターン

「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」の設定値による計算パターンは5種類あります。


外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ クーポン割引時消費税計算区分 消費税区分
パターン1 変更しない 消費税計算後、クーポン割引 内税
パターン2 変更しない 消費税計算後、クーポン割引 外税
パターン3 変更しない クーポン割引後、消費税計算 内税
パターン4 変更しない クーポン割引後、消費税計算 外税
パターン5 変更する 消費税計算後、クーポン割引 外税

「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」の設定値による計算方法の差異があるのは、下記を設定している場合のみです。
表内のパターン2,5が該当します。

・クーポン割引時消費税計算区分：消費税計算後、クーポン割引
・消費税区分：外税


下記設定を一つ以上満たしている場合は、「外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ」の設定値による計算方法の差異はありません。
表内のパターン1,3,4が該当します。

・クーポン割引時消費税計算区分：クーポン割引後、消費税計算
・消費税区分：内税



3-2.前提条件

各パターンの計算を紹介する前に、前提条件について説明します。
条件は、下記の商品A、商品Bのそれぞれ消費税率が異なる商品に対して、クーポン割引『1,000円』を使った場合とします。
消費税額計算方法は『四捨五入』です。

商品Ａ 商品Ｂ
消費税率 8% 10%
商品価格 2,000 3,000
消費税額 160 300


パターン1

■条件

・外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ：変更しない
・クーポン割引時消費税計算区分：消費税計算後、クーポン割引
・消費税区分：内税

※前提条件に関してはこちらをご確認ください。


■計算方法

（1）商品税込価格を加算する

2,160円 + 3,300円 = 5,460円


（2）（1）の金額から割引額を引き、合計金額を算出する

5,460円 - 1,000円 = 4,460円


■受注

割引前請求合計金額 5,460
クーポン割引額 1,000
請求合計金額 4,460

■明細

商品Ａ 商品Ｂ
小計 2,000 3,000
消費税額
※「適格請求書等保存方式」使用時のみ確認可能		 160 300
合計 2,160 3,300
クーポン割引額 - -

各明細の小計は商品価格と変わりません。



パターン2

■条件

・外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ：変更しない
・クーポン割引時消費税計算区分：消費税計算後、クーポン割引
・消費税区分：外税

※前提条件に関してはこちらをご確認ください。


■計算方法

（1）税抜価格を元に税額を算出する

2,000円 × 8％ = 160円
3,000円 × 10％ = 300円


（2）商品税込価格を加算する

(2,000円 + 160円) + (3,000円 + 300円) = 5,460円


（3）（2）の金額から割引額を引き、合計金額を算出する

5,460円 - 1,000円 = 4,460円


■受注

割引前請求合計金額 5,460
クーポン割引額 1,000
請求合計金額 4,460

■明細

商品Ａ 商品Ｂ
小計 2,000 3,000
消費税額 160 300
合計 2,160 3,300
クーポン割引額 - -

各明細の小計は商品価格と変わりません。



パターン3

■条件

・外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ：変更しない
・クーポン割引時消費税計算区分：クーポン割引後、消費税計算
・消費税区分：内税

※前提条件に関してはこちらをご確認ください。


■計算方法

（1）商品税込価格を加算する

2,160円 + 3,300円 = 5,460円


（2）（1）の金額を元に割引額を按分する

2,160円 / 5,460円 × 1,000円 = 396円
3,300円 / 5,460円 × 1,000円 = 604円


（3）商品税込価格から割引額を引き、小計を算出する

2,160円 - 396円 = 1,764円
3,300円 - 604円 = 2,696円


（4）（3）で求めた金額を加算し、合計金額を算出する

1,764円 + 2,696円 = 4,460円


■受注

割引前請求合計金額 5,460
クーポン割引額 1,000
請求合計金額 4,460

■明細

商品Ａ 商品Ｂ
小計 1,764 2,696
消費税額
※「適格請求書等保存方式」使用時のみ確認可能		 131 245
合計 1,633 2,451
クーポン割引額 396 604


パターン4

■条件

・外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ：変更しない
・クーポン割引時消費税計算区分：クーポン割引後、消費税計算
・消費税区分：外税

※前提条件に関してはこちらをご確認ください。


■計算方法

（1）商品税抜価格を加算する

2,000円 + 3,000円 = 5,000円


（2）（1）の金額を元に割引額を按分する

2,000円 / 5,000円 × 1,000円 = 400円
3,000円 / 5,000円 × 1,000円 = 600円


（3）商品税抜価格から割引額を引いた額（単価）を元に税額を算出する

(2,000円 - 400円) × 8％ = 128円
(3,000円 - 600円) × 10％ = 240円


（4）単価に税額を加算し、小計を算出する

1,600円 + 128円 = 1,728円
2,400円 + 240円 = 2,640円


（5）小計を加算し、合計金額を算出する

1,728円 + 2,640円 = 4,368円


■受注

割引前請求合計金額 5,368
クーポン割引額 1,000
請求合計金額 4,368

■明細

商品Ａ 商品Ｂ
小計 1,728 2,640
消費税額 128 240
合計 1,600 2,400
クーポン割引額 400 600


パターン5

■条件

・外税店舗での割引時税計算処理変更フラグ：変更する
・クーポン割引時消費税計算区分：消費税計算後、クーポン割引
・消費税区分：外税

※前提条件に関してはこちらをご確認ください。


■計算方法

（1）税抜価格を元に税額を算出する

2,000円 × 8％ = 160円
3,000円 × 10％ = 300円

（2）商品税込価格を加算する

(2,000円 + 160円) + (3,000円 + 300円) = 5,460円


（3）（2）を元に割引額を按分する

2,160円 / 5,460円 × 1,000円 = 396円
3,300円 / 5,460円 × 1,000円 = 604円


（4）商品税込価格から割引額を引き、小計を算出する

2,160円 - 396円 = 1,764円
3,300円 - 604円 = 2,696円


（5）（4）の金額を元に税額の算出をする

1,764円 / (1 + 8%) × 8% = 131円
2,696円 / (1 + 10%) × 10% = 245円


（6）商品税込価格から割引額を引いた金額を加算し、合計金額を算出する

(2,160円 - 396円) + (3,300円 - 604円) = 4,460円


■受注

割引前請求合計金額 5,460
クーポン割引額 1,000
請求合計金額 4,460

■明細

商品Ａ 商品Ｂ
小計 1,764 2,696
消費税額 131 245
合計 1,634 2,451
クーポン割引額 396 604